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アクセシビリティについて

  • 2009/02/28 21:03 JST

マイフレンドのジローさんがGeeklog SNSのアクセシビリティコミュで
小嶋さんのTRANSユーザビリティ・アクセシビリティの入門リソースを紹介してくれてました。

その情報の中で紹介されていたアクセシビリティコラム|有限会社ユニバーサルワークスがすばらしく、
「これぞ生の声」と思いました。

アクセシビリティコラムを第1回から第73回までいっきに読み、熱くこみ上げてくるものを感じた私です。

alt属性については、私も同じような事を思っているし、セミナーでお会いしたかた達にはいつも熱く語ったりしているけど、
こうしてネット上でアウトプットする事に意味があり、このコラムのように、アクセシビリティを知らないかたにも解りやすいよう
いえ、アクセシビリティに配慮しなきゃいけないと思ってもらえる説明が出来なきゃダメだと実感しました。
そして、写真にalt属性を付ける時、そのサイトで春に桜が咲くイメージを表現しているのなら
桜の写真のalt属性には「満開の桜が春風に吹かれている写真」とすれば音声読上げソフトを利用されているかたにも
そのイメージに包まれながら情報を得てもらえるのではないかと思いました。

そして、先日のフォーラムの中で視覚障害者のIT講師の先生がおっしゃっていた事を思い出しました。

「スクリーンリーダーが使えるようになる前は、手紙を点字で書き、点字から通常の文字に訳してもらい
返事が来たら 通常の文字を点字に訳してもらい やっとコミュニケーションがとれるという非常に大変で時間がかかる事でした。
それが、メールが使えるようになってコミュニケーションを気軽にとれるようになりました。
毎朝、新聞の情報が得れるようになったのは画期的でした。」
この話は、私の心に深く刻まれました。

もう1つ思い出したのは、音声読上げソフト利用者の友人は、「点字とかになってても、私点字読めないから」と言ってた事です。
視覚障害者のかたみなさんが点字を読めるわけではないんです。
ですから、音声は非常に重要なものになってきます。
友人が持っている物は、音が出る物が多くて「時計もしゃべるのよ」と私に聞かせてくれた事もありました。

WAIproCSSのアクセシビリティチェックをしてもらった時、音声読上げソフト利用者の友人が
「今私どこにいるの?」とか「ここに書き込むのは、私のアドレス?それとも相手のアドレス?」
とか 聞かれて初めて気づく事が多かったのです。
私もホームページリーダーでチェックし、出来る限り解りにくいところはないかと想像するのですが、
実際利用されているかたにしかわからない事があります。
だから私は、一番に生の声を大事にしたいと思っているのです。

後、ページ内リンクは、短すぎてもダメという事は自分でも感じてました。
私はまだ高速読上げでは内容を把握できないのでデフォルトの速度での読上げを聞いているのですが
それでもページ内リンクを聞き逃してしまう事があります。
逃してしまうと戻るかずっと聞いているかになってしまいます。
WAIproCSSのテキストが長いと感じ(長いテキストはそれだけ情報を得る時間をかけてしまう事にもなる)
修正したのですが短すぎても聞き飛ばしがあるという事を解ってもらえないからとテキストをどうするか今回かなり悩みました。

実は、私もWhite Stageをホームページリーダーで読上げた音声を保存しており
去年WAIproCSS2.2を出した後にここに載せようと思っていたのですが、
バージョンアップ作業に入り、ページ内リンクに入れているテキストをもう少し短くしようと修正したので、まだ載せていない状態です。
改めて録音しなおして、またここに載せたいと思ってます。

最後に、日本にどのくらい視覚障害者のかたがいらっしゃるのか以前調べたのですが、
厚生労働省の調査結果は、平成13年の統計でかなり昔の情報しかありませんでした。

高齢者のかたの情報ですが、政府が閣議で平成18年度(2007年)「高齢社会白書」を決定したのですが、その中で日本の総人口は、平成18年10月1日現在、1億2777万人で前年調査とほぼ横ばいですが、高齢者(65歳以上)は、過去最高の2660万人に達し、総人口比20.8になったという事です。
総務省の高齢者人口に関する調査結果によると2008年9月15日現在推定において65歳以上の高齢者人口は2819万人に達し、総人口に占める割合は22.1%になったことがあきらかになり、人口・割合共に増加の一途をたどり、過去最高を記録しているという事です。この統計結果から高齢者のかたに配慮したサイト制作は必須になってくると思われます。
話がそれたように思われるかもしれませんが、高齢者のかたに配慮したサイト制作をする事は、小さい文字が読みにくいなど目に関する事が多いので、この記事を読んでくださったかたが、アクセシビリティに配慮したサイト制作を心がけるようにしていただければデジタルデバイス(情報格差)が減っていくと思います。
いえ、減っていかないといけないのです。